愛の画家と呼ばれるシャガール

シャガールは20世紀を代表する画家のひとりで、ロシア出身のフランスの画家として知られています。
「愛の画家」と呼ばれ、愛をテーマに描いた作品が多いのですが、その愛はその生涯を通して一途に敬愛していた妻・ベラへ捧げられたものです。
実際、シャガールが残した作品にはベラへの愛や結婚をテーマに描かれたものが多く、それが「愛の画家」と呼ばれる所以となったのは容易に想像がつきます。
愛にあふれた作品を描く割には、シャガールは同じ時代の画家や、彼らが起こす芸術運動に対しては極めて冷静で、皮肉屋と言っていいほどシニカルな態度を示していたのは興味深いところです。
毒舌家としても知られており、特に斬新な画風で知られたピカソに対しては辛辣な評価をしたというエピソードからは、愛の画家として愛をテーマにまっとうな作品を描いてきた画家としてのプライドが垣間見える気がします。
その人生を愛にあふれたものにしてくれた妻への感謝の思いが、彼の中にはずっとあったのかもしれません。