マルク・シャガールとは、ロシア出身でフランスにて制作活動を行った画家です。
鮮やかな色に彩られた作品の数々は人の目を惹き、一度見たら記憶に残る作品を多く世に残しました。
彼の作品の特徴は、その色彩だけでなく作品に込めたテーマが愛である物が多い事もあります。
特にロシアを出国した後の作品にはその傾向が強く、生まれ故郷や次に移り住んだフランスのパリ、そして同郷の出身で最初の妻であるベラに対する愛と望郷の念を込めた作品を多く残しました。
例えば、代表作品である「I and the Village」は故郷への望郷の念を鮮やかな色彩と遠近法によって表現しています。
この背景には、彼がユダヤ人だったというバックグラウンドがあります。
ナチスのユダヤ人迫害の為、彼もその影響でアメリカへ亡命をしています。
亡命をした1941年の3年後の1944年に、ベラが亡くなった事もありもしも彼がユダヤ人でなければ、ユダヤ人迫害が起きなければ、そもそも第二次世界大戦が起こらなければ、彼の作風は変わっていたのかもしれないと考えさせられてしまいます。